書籍

『神さまってなに?』森達也

『神さまってなに?』森達也■内容■
“神さま”とは何か。本当に存在しているのか。世界三大宗教である仏教・キリスト教・イスラム教の歴史や現状を紹介しながら、その謎に迫る。


■感想■
とにかく、わかりやすい。

「14歳の世渡り術」のシリーズで出しているから、“わかりやすさ”には、かなり気をつけているんだと思う。

でもこれ実際14歳の子に理解できるのかな?

私が読んでも難しいところもあるし。たぶん自分が14歳だったときの能力では理解できなかったんじゃないかな。

森さんの本は、本当に大好き。

それにしても、よくネタつきないよね。

けっこう沢山出しているのに、ハズレがないのもすごい。

どの本を読んでもドキっとさせられる言葉や、忘れたくない言葉がたくさんちりばめられている。

続きを読む "『神さまってなに?』森達也"

| | コメント (70) | トラックバック (0)

『精神病とモザイク タブーの世界にカメラを向ける』想田和弘

精神病とモザイク タブーの世界にカメラを向ける (シリーズCura)■内容■
ドキュメンタリー映画『選挙』で数々の国際的な賞を受賞した想田監督による、最新作『精神』。これまでタブーとされてきた精神科を映した本作の、公開までの紆余曲折、観察映画への想い、なぜ精神科を映したのかを語る。


■感想■
『選挙』が公開されたとき、すごく気になってた。
(まだ観てないけど…)

その次に撮った映画のテーマが『精神』。

「この人はいったいどんな人なんだろう?」という疑問があってこの本を読んでみたら、いろいろなことがわかった。

彼がいったいどういうふうに生きてきて、何故『選挙』、そして『精神』撮ったのか。

公開までこぎつけるにあたって、どういう部分に悩んだのか。

本当に興味深い。

『精神』は、精神科の患者さんにモザイクを一切かけていないし、ナレーションを一切入れていないのだという。

とても考えさせられる。

森達也さんと近い考え方をしていると思った。

対談とか読んでみたい。

今後の映画も楽しみだ。

| | コメント (1) | トラックバック (0)

『排除の空気に唾を吐け』雨宮処凛

『排除の空気に唾を吐け』雨宮処凛■内容■
犯罪・事件などをとおして労働や貧困の問題に迫る。秋葉原無差別殺人事件、北九州餓死事件、池袋通り魔事件などがとりあげられている。


■感想■
雨宮処凛は一貫して「貧困」の問題をとりあげている。

もうずいぶん書籍をだしているから、そろそろ食傷ぎみかなと思ったがそんなことはなかった。

知らなかったことがたくさんあった。

まず、1999年の池袋通り魔事件の犯人が、派遣労働者だったこと。

餓死によって亡くなってしまう人が意外と多いこと。

あと、息子(29歳)が認知症の母親(59歳)を橋の下に捨て、仕事帰りに弁当やパンを与えていた、という話も衝撃的だった。

特に興味を持ったのは、「戦争の民営化」の話。

これからどうなっていっちゃうんだろうね、いろいろ。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

『マジョガリガリ』森達也

『マジョガリガリ』森達也■内容■
毎回ひとりをゲストに呼んでトークをする、森達也がパーソナリティをつとめたラジオ番組『森の朝ごはん』(TOKYO FM、2005〜2007年)の書籍化。ゲストに辛酸なめ子、鈴木宗男、茂木健一郎、井筒和幸、香山リカ、曽我部恵一、桐野夏生、蜷川実花、宇梶剛士、糸井重里、アーサー・ビナード、若松孝二ほか。


■感想■
まず、ゲストのメンツがおもしろい。

桐野夏生さん、蜷川実花さんがここに登場したのが意外に思い、どんな話をしたのかとても気になった。

桐野さんとは報道のあり方、請負・派遣の問題について、
蜷川さんとはテレビを中心とした情報の選択や森さんとの共通点について語っている。

しかも、蜷川さんが森さんの作品のファンっていうのも意外だったなぁ。

あと、この本を読んで初めて知ったこと。そしてとても驚いたことがある。

『ここが家だ―ベン・シャーンの第五福竜丸』という絵本の構成と文章を担当したアーサー・ビナードさんという詩人が、第五福竜丸の被爆について語った部分だ。

ビナード 僕がこの事件の詳しいことを知ったのは日本に来てからなんですが、どうしても腑に落ちないことがあったんです。無防備な木造漁船でしょう? もしペンタゴンが、最大の軍事機密に触れた連中がそこにいたと気づいていたら、絶対に帰すはずがない。いったいどうやって撃沈されずに焼津に戻れたんだろう。…要するに久保山さんという無線長は、無線を打たなかったんですね。

 米軍に傍受されたら命が危ないと最初からわかっていた。

ビナード …久保山さんはピカだと察知した。そして漁労長の見崎さんと相談、どうやって生きて焼津に帰れるか、危機的状況の中で、正しく判断したんです。…放射能病で亡くなった久保山さんは、よく被害者のように扱われるけど、彼は英雄ですよ。二十二名の仲間を救ったし、その二十二名が僕らを救ったんです。彼らが「助けて!」という無線を打って撃沈されてこの事件がなかったことにされていたならば、もう核の冬を迎えていたかもしれない。…
(『マジョガリガリ』より)

なんだかいろいろ考えさせられました…。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

『天才アラーキー 写真ノ方法』荒木経惟

天才アラーキー 写真ノ方法 (集英社新書)■内容■
アラーキーの写真論がたっぷりつまった、語り下ろしで作られた新書。ポートレート、街、韓国、仏像などのテーマごとに語られている。写真を撮る人も撮らない人も楽しめるアラーキー哲学が満載。


■感想■
「語り下ろし」と言っても、ほとんどの本は編集の手がかなり加えられたり、後で加筆修正をされたりして、書き言葉みたいなものが多い。
この本は、アラーキーの口調そのまま!って感じだ。

もちろん編集者が整理してはいると思うけれど、しゃべっている感じをだいぶ残してあるから、臨場感たっぷりで味わい深い。

慣れるまではちょっと読みにくかったけど。

あとがきにも「酒飲みながらしゃべってるから…」と書いてあるとおり、アラーキーがそのとき思ったことをそのまま語っているようだけど、ハッとさせられる言葉がたくさんあった。

「革命家にはなれない。革命家っていうのはね、バカになって、時代が死のうが自分が死のうがいいっつうくらいエネルギーがなくっちゃなれないからね。そういうの、俺には何もないの。俺なんか、国が滅びても君だけは救いたいって思ってる人だから(笑)。覚醒家? 駐車、お股の注射、ですよ……。ハハハハハ」
「ファッションモデルやタレントなんかだって、“これはあたしの好みじゃない”なんて言って赤い服を着ないなんていうことあるでしょ。これは伸びないね。一回犯されないと。まず着てみろ! てんだよ。…中略…自分だけの思い込みでやると、ものすごく狭くなっちゃってさ、広がらないでしょ。だからね、ちょっと犯さすんですよ。犯さすって変だけど、自分と違ったこと、自分と違った好みも正しいってこと、さ」
「“昨日やった女です”とか、“これは俺の姉貴です”とか写真に説明つければ、どうとでもなるんだよ。それぐらい言葉っつうのは人間の武器っつうか、伝達にぴったりなのよ。映像ほどあいまいなものはない」
「写真は現実を見せられないっつうことですよ。写真と現実は違うだろ? 写真は、現実に触発された何かなんだな。嘘つきの(ほう)が現実に近いってことがあるからね。現実は幻実です」
(すべて『天才アラーキー 写真ノ方法』より)


話している光景が目に浮かぶ。
さらっとこういうこと言っちゃうところがね。
もう素敵すぎる。

ますますアラーキーを好きになってしまいました。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

『チバユウスケ詩集 ビート』

チバユウスケ詩集 ビート■内容■
40歳という節目に出版された初の著書。彼が今まで在籍したバンドのものや、楽曲提供をした曲のなかから、自身でセレクトした125曲の歌詞を中心に、イラスト、手書きの歌詞、写真や歌詞の元になったストーリーなどが収録されている。


■感想■
「これを待ってた!」と叫びたくなるくらい、良い。

あんまり雑誌とか読まず、ラジオも聞かないで、
ひたすらCDを聞いたりライブに行ったりしてたから、
こういう形で本が出版されて、チバユウスケワールドを知ることができて嬉しい。

1ページずつ、しっかり読み進めるよりも、
適当にページを開いて、たまたまでたページを気ままに眺めて
バラパラめくったりするほうがいい感じの本だと思った。

絵を眺めながら、一文だけ読むのもいいし、
目が止まったものだけ、じっくり読むのもいい。

絵がうまい。
味があってかっこいい。
見れば見るほど好きになる。

手書きの歌詞もいい。
意外と文字がかわいい。

歌詞も、もちろんいいに決まってる。

カバーのデザインがあまり好きじゃないから
とって持ち歩いているんだけど、
鞄の中でこすれて、いいかんじに黒が剥げてきた。

カバーよりもこっちのほうがかっこいいと思う。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

『自殺したい人々』別冊宝島編集部

自殺したい人々 [宝島SUGOI文庫] (宝島SUGOI文庫 A へ 1-57)■内容■
1999年に発行された別冊宝島『自殺したい人びと』を文庫化した『「死んでもいいや」症候群』をリニューアルしたもの。自殺願望の人、自殺で家族を失った遺族、樹海レポなど自殺にまつわるドキュメント集。
執筆者には、相田くひを、今一生、呉智英、北島行徳ほか。


■感想■
自殺に関する本をけっこう出している太田出版系のものとは違って、全体的に自殺を誘発しないために気を使って作られた本だなと感じた。

別冊宝島だし、もっとイケイケかと思ったんだけどな。

全体的にパンチが足りない気がしてしまった。

なかでは、北島行徳さんの「ボランティア組織 自殺防止センター」のルポがとても共感できたし、いちばんおもしろかった。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

『NHK問題』武田徹

『NHK問題』武田徹 (ちくま新書)■内容■
公共放送として存在している「NHK」について、その歴史を辿りながらメディア史をとらえなおす。


■感想■
よく内容を見ないでタイトル買いをしちゃったから、思っていたのと違ってなかなか進まず…。
あの安倍さんとかが関わった「NHK番組改変問題」のこととか書いてあると思ったんだけど、全くもって違っていました。

メディア史としては教科書的な意味で、すごく価値があると思います。
ラジオ体操の発祥や、テレビ放送開始、ハイビジョン放送の研究から地デジの話まで本当にお勉強になった。

教科書的でお勉強っぽいので、若干たいくつではあった。

総務省や電波に関して、テレビ放送開始のときにすんごいキナくさいことが行われていたと聞いたことがある。
そっちもちゃんと知りたいなぁ。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

『下流大学が日本を滅ぼす!』三浦 展

下流大学が日本を滅ぼす! (ベスト新書 192)■内容■
経営のため、学力の高くない学生を大量に入学させる大学…、話題のモンスターペアレンツ、「ひよわで、甘えん坊、自己愛が強い」大学生の実態を『下流社会』の三浦氏がぶった斬る!


■感想■
自分も比較的最近、おそらく下流に分類される大学を卒業したからなんとも耳の痛い話ばかりだった。

データとかがほとんどないことや、大学教員がこう言っているってのが多かったり、「昔は〜だったのに、今は〜……」というあいまいな記述が多いのが微妙だった。
なんだか、大急ぎで作った本っていう気が…。

それでも、読みやすいしざっくりとした現状把握には良い本だと思います。

興味深かったのは、サブタイトルにもなっている「ひよわな“お客様”世代の増殖」。
生徒も生徒の親も、大学にはお金を払って行っているんだから…という意識が強いから、モンペみたいなのもでてくるっていう文脈だった。

確かに、大学だけではないけれどいろんなところで「お客様側の主張」を聞く。
自分もそう思っちゃうこともある。

でも、ちょっと異常なくらい「お客様はえらい」ってなっちゃっているような現状を再認識させられた。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

『ジャーナリズム崩壊』上杉隆

ジャーナリズム崩壊 (幻冬舎新書 う 2-1)■内容■
元NHK職員、議員秘書、「ニューヨークタイムズ」記者をへてフリージャーナリストとして活躍する著者によるジャーナリズム論。



■感想■
基本的に、「アメリカではこれが常識」とかいって日本を否定的にいうような人はあんまり好きじゃないんだけれど…。このひとは説得力ある。ちゃんと“理由”も書いているし。つーか、日本やばくないか?と思った。システム的なものを変えることってすっげ難しいんだろうけれど、どうにか良い方向にいけばいいなぁ。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

その他のカテゴリー

写真集 | 映画 | 書籍 | 雑誌