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2008年12月

『天才アラーキー 写真ノ方法』荒木経惟

天才アラーキー 写真ノ方法 (集英社新書)■内容■
アラーキーの写真論がたっぷりつまった、語り下ろしで作られた新書。ポートレート、街、韓国、仏像などのテーマごとに語られている。写真を撮る人も撮らない人も楽しめるアラーキー哲学が満載。


■感想■
「語り下ろし」と言っても、ほとんどの本は編集の手がかなり加えられたり、後で加筆修正をされたりして、書き言葉みたいなものが多い。
この本は、アラーキーの口調そのまま!って感じだ。

もちろん編集者が整理してはいると思うけれど、しゃべっている感じをだいぶ残してあるから、臨場感たっぷりで味わい深い。

慣れるまではちょっと読みにくかったけど。

あとがきにも「酒飲みながらしゃべってるから…」と書いてあるとおり、アラーキーがそのとき思ったことをそのまま語っているようだけど、ハッとさせられる言葉がたくさんあった。

「革命家にはなれない。革命家っていうのはね、バカになって、時代が死のうが自分が死のうがいいっつうくらいエネルギーがなくっちゃなれないからね。そういうの、俺には何もないの。俺なんか、国が滅びても君だけは救いたいって思ってる人だから(笑)。覚醒家? 駐車、お股の注射、ですよ……。ハハハハハ」
「ファッションモデルやタレントなんかだって、“これはあたしの好みじゃない”なんて言って赤い服を着ないなんていうことあるでしょ。これは伸びないね。一回犯されないと。まず着てみろ! てんだよ。…中略…自分だけの思い込みでやると、ものすごく狭くなっちゃってさ、広がらないでしょ。だからね、ちょっと犯さすんですよ。犯さすって変だけど、自分と違ったこと、自分と違った好みも正しいってこと、さ」
「“昨日やった女です”とか、“これは俺の姉貴です”とか写真に説明つければ、どうとでもなるんだよ。それぐらい言葉っつうのは人間の武器っつうか、伝達にぴったりなのよ。映像ほどあいまいなものはない」
「写真は現実を見せられないっつうことですよ。写真と現実は違うだろ? 写真は、現実に触発された何かなんだな。嘘つきの(ほう)が現実に近いってことがあるからね。現実は幻実です」
(すべて『天才アラーキー 写真ノ方法』より)


話している光景が目に浮かぶ。
さらっとこういうこと言っちゃうところがね。
もう素敵すぎる。

ますますアラーキーを好きになってしまいました。

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映画「ファニーゲームU.S.A.」

■内容■
湖のほとりの別荘にバカンスに来た家族が理不尽な暴力に襲われる。1997年に撮った『ファニーゲーム』の監督自身によるリメイク版。

監督:ミヒャエル・ハネケ
出演:ナオミ・ワッツ、ティム・ロス、マイケル・ピット ほか

映画「ファニーゲームU.S.A.」公式サイト

■感想■
怖い!なんだこれ。
でもすっごいツボ。

ストーリーを説明するのが難しいのがもどかしいんだけど。
amazonの1997年版『ファニーゲーム』DVDのレビューをざっと見ていただければ、だいたいどんなもんかわかると思う。

amazon.co.jp:ファニーゲーム

まぁとにかく見てみてください、としか言えない…。

音楽や、作中の意外な手法なんかも見どころ。

狂った監督だなぁと思いつつも、他の作品も気になる…。

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